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パーソナリティ;加藤諦三氏  070402放送
アドバイザー:マドモアゼル愛氏

相談者:主婦39歳 主人47歳 長女11歳  別居で父母69歳 

相談内容:子どもが自閉症の一種でアスベルガー症候群(今年)とチック(昨年)もあるので言葉の遅れがあったり行動に問題があり近所、親、兄弟、友達ともうまく行かなくなった。私として話せる人が出来なくなった。落ち込みがちになるので誰かに話したい。夫も夜遅く帰ってきて少し話をする程度。孤立しがち。こういう状態の中でどうしたらいいのか?

AD:チックは個性とみて解消することもできる病状だと理解できる。アスベルガーも問題あるかもしれないがそれなりに友達と楽しくやっているし、充分じゃないかという考え方も出来るんじゃないかと思う。

だから、一般的に病気と言われるものも、どの程度のもので受け止めるか周囲の目によって全然物事変わってくる。そういう目がちょっとでも普通と違うものはまずい、将来どうだ?そういうあまりにあまい人生観があなたにある印象がある。誰かに頼っていくという人生観を固めてしまうと色々なことが恐怖になって来る。あなたの生き方は大変な物にぶつかると誰かに助けてもらう。誰かに解決してもらう。ましてそれが誰かのせいだという結論を導き出せるものは巧みにそうやって生きてきた気がする。だからご主人もあんまり話したくないのかな?夫婦二人の問題として解決したい、私はこの部分頑張るよというものがあったとしても、その部分はあなたが苦もなく出来ることだけを言っているのであって、自身が苦と思う部分は積極的にやるからと言う話し合いはほんとにあったのかな?

相談者:無かったような気がする。

AD:ずるかったのに、答えは良いものが欲しかった。その人生観が招いた今の状況。子どもが可哀想。が第一。あなたは、子どもの将来が不安というより、こういう子どもを持ってしまっている自分の不幸を不運に対してどうしたらいいのか?という質問である。この娘に対する思いから出た質問ではない。そこにこの問題の根本がある。

加藤氏:どうですか 先生の意見

相談者:痛いところをつかれた気がします。

加藤氏:そうですか。孤立しがちなことをお嬢さんが原因と考えている。苦しいことはそのことだけが問題ではない。それを取り巻く人間関係がそれを苦しいものにしている。だから、こんなことで逃げていく友達なんか友達でない。あなたの人を疲れさす そういう性質が人を遠ざけているかもしれない。お嬢さんがあなたの性格の問題点を教えてくれているかもしれない。

AD子ども自体は障害があろうが無かろうが生きる喜びということに関してはまったく関係ない。生命の喜びを一体となってお父さんのもお母さんも友達も分かち合った時に、人には必要なものと不要なものが分かってくる。そしてこれまでの人生が不必要なものだけにとらわれて自分が生きていたのか。ということか分かってくる。

加藤氏:ここであなたの視野を広げて下さい。そしたら必ず人生は開けます。

相談者:ありがとうございました。

 

どのような人生でもどのようなことになっても生きている意味というものは感じられるものです。